剣道という縁がつないだ入社
▼緒方
私は愛媛出身で3年前に妻と高知に移住してきました。転職を考えていた際、大学時代を高知で過ごした妻から「よさこいをまたやりたいから高知の企業も検討して」と話があり移住を決めました。私は、人と関わるのが好きなので、人と人のつながりが深い高知はすごく自分の性格に合っていると感じています。高知でも子供のころ始めた剣道が続けられる場所を探していた時に、金星製紙に剣道部があると教えてもらったことが入社のきっかけになりました。
剣と人がつないだイクメン営業
▼横畠
剣道部が同好会から会社公認の部活動になったころに緒方さんが入社しました。彼のものすごいところは、ストイックさと行動力、ずば抜けたコミュニケーション能力だと思います。入社した年は大会参加に向けて自ら高知工科大学に練習に赴き、優勝という成果を上げました。他にも、高知に来てから毎年よさこい踊りに参加しており、毎年難易度の高いチームを求めているなど、驚かされることばかりです。
仕事では、製造部に相当無理なお願いをする必要があった時、彼がその担当者に掛け合ってすんなり対応してもらったということがありました。普段関わりがない社員だったのですが、「前に一緒に作業したことがあった」と、あっけらかんと言われました。新入社員は通常1年間の研修がありますが、緒方さんは製造の1工程に3ヶ月間配属された後、その人柄から研修を一気に短縮して、急遽営業に配属されました。営業には社内の他部署やお客様とのコミュニケーション、特殊な知識が必要なので心配していた矢先に、持ち前のコミュニケーション能力で人とつながりを作っていたので感心したのを覚えています。
▼緒方
自分にコミュニケーション能力があるというよりは、周りの人にすごく恵まれていると感じています。不織布は繊維の集合体で、組み合わせる繊維の種類や数によって、いろいろな性能を持つものに変えることができます。私の仕事は、単に不織布を売るのではなく、社内の製造・開発の方々やたくさんの素材を組み合わせながら、お客様が求めている性能の不織布を提案することです。前職は公務員で、この業界はもちろん、営業経験もなかったので、社会人経験があるとはいえ研修が3ヶ月で終わって配属された時は戸惑いもありました。ただ営業するにしてもいろいろな部署の方の協力があってのことで、人とのつながりを持つ中でやりがいや面白さに変わりました。お客様からは、時々無理難題を言われることもありますが、営業部内はもちろん、他の部署の方ともつながりがあるので、一人では解決できないことも知恵を出し合って乗り越えていっています。
今年第一子が生まれたこともあり、営業部で初めての男性の育休を取る際も、時期や期間、業務の引継ぎなど横畠さんや社内のいろんな方に相談しました。横畠さんからお客様を引き継いだばかりだったので、長期間不在にすることで自分がお客様から忘れられるのではないかという不安があり、子供が生まれた3月は2週間だけ育休を取ることにしました。
▼横畠
この3月の育休は、緒方さんがお客様や社内の我々に対していろいろな気遣いをした2週間になってしまいました。社内では、2週間でも育休取得したとカウントはできるが、営業部で初めての男性の育休がカウント優先の育休取得でよいのか?と議論になりました。緒方さんはもう一度2週間の育休を取るつもりだったので、「不安だろうけれど育休取得するならば、必要と思う期間をしっかり取って」と伝え、6月から2ヶ月半の育休を取ってもらいました。取得する時期は、5月に会社としても初めての海外展示会出展があったので、その時期は避けてもらうようこちらも相談しました。お互い融通を利かせ合いながら長期間取得してもらったのは、とても良かったと思います。今回の育休取得は、会社としていろいろな課題が見えてきました。営業部には女性社員もいるので、出産、育休になるともっと長期の休みになります。次につなげていくために、引継ぎや業務分担など会社として日ごろから考えていかなければならないと考えています。
後輩たちにしてあげられること
▼緒方
育休中は家族と過ごす時間や、子供の成長を見られたことがすごく幸せだなと感じましたし、妻にも改めて感謝しました。仕事に戻った時は確かに大変でしたが、仕事をサポートしてくれた横畠さんにも感謝していますし、業績や行動でこれから恩返ししたいと前向きな気持ちの変化にもつながりました。私も今後は、後輩たちが安心して育休が取れると思ってもらえる環境を作っていきたいと考えています。そうするためにも家族を大切に、仲良くしながら、営業マンとしてもっと社内やお客さんに信用、信頼してもらえるような仕事をしていきたいと思っています。